【静岡市葵区】静岡・鷹匠「Ao coffeehouse」── 湯気の向こうに見える、“その人のための一杯”

静岡・鷹匠の一角に、木の香りとエスプレッソの匂いがふっと漂う小さな店がある。「Ao coffeehouse」。

Ao coffeehouse

※画像提供元:Ao coffeehouse

カウンターに立つ店主・愛智(あいち)さんは、柔らかさの中にまっすぐな芯を持ち、言葉のひとつひとつに誠実さが宿る。ふと肩の力が抜けるような、不思議な温度のある店だ。

Ao coffeehouse

※画像提供元:Ao coffeehouse

店名の「Ao」は、ローマ方言の親しい呼びかけ“Hey!”から取ったもの。「挨拶が減ってきた時代だからこそ、大切にしたい言葉」と愛智さんは話す。「coffeehouse」は、渋谷から浅草へ移転した〈COFFEECOUNTER NISHIYA〉西谷氏から譲り受けた大切な言葉で、店名の小文字表記にも敬意が込められている。

Ao coffeehouse

※画像提供元:Ao coffeehouse

内装には随所に縁が宿る。静岡で物件を探していた時、張り紙の施主名が尊敬する建築家だったことから即決。内装デザインも銀座時代に縁のある職人へ依頼した。陶器のペンダントライト、店内に飾られたハンカチ、イタリアの光を思わせる温かい色。どれも物語を持ち、静けさの中に温度を灯している。

Ao coffeehouse

※画像提供元:Ao coffeehouse

コーヒーへの姿勢は一貫して“寄り添うこと”。「おすすめは言いません」と笑う愛智さんは、会話の中で相手の気分を拾い、温度まで変えて一杯を仕上げる。急ぐ人にはぬるめ、ご年配にはあつあつ。子どもにはオレンジジュースオレ。まるで仕立てのように一人一人へ合わせる。Ao coffeehouse

スイーツは香りと温度のバランスを重視した自家製。中でも人気は、ブラジルのプリン「プヂン」。

Ao coffeehouse

※画像提供元:Ao coffeehouse

練乳を使わず生クリームで仕上げる優しいコクが特徴だ。季節のアップルパイも評判で、アイスが溶け合う一口に心がほどける。Ao coffeehouse

「コーヒー屋だけど、コーヒー屋じゃない」。その言葉の意味は、店を“社交場”として捉える姿勢にある。客同士が自然につながり、時には差し入れが渡り合う。自分は脇役でいい、と語る愛智さんは、シャツとネクタイ、エプロンを整え、主役であるお客さんの時間をととのえることに徹している。Ao coffeehouse

今後の目標は“続けること”。県外出身だからこそ感じる静岡の良さと向き合いながら、この街の一部として時を重ねていきたいという。Ao coffeehouse

「まずは扉を開けてみてください。自分の店でなくても、何度か通って“自分に合う場所”を見つけてほしい」。
その言葉の優しさこそが、Ao coffeehouseの魅力そのものだ。

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